「やる気」があるのに、「何もしたくなくなる」時があるだろうか。
僕はしょっちゅうやる気がなくなる。
このブログも立ち上げ当初は毎日更新を掲げていたが、
それが2~3日に一回更新になり、週一更新になり、
挙句の果てには1カ月くらい放置していた。
でも、別に「更新したくなかった」わけではない。
有名人のブログはチェックしていたし、
ブログ関係やデザインの本は見ていた。
ただ、更新はしなかった。
なぜだろう。
と思い、僕はモチベーション関係の本を読み漁った。
今回は、「やらなきゃ」と思ってるのになぜか「やれない」人におすすめの本を紹介する。
紹介するのは「やる気」のある自分に出会える本。
若干チープ感漂う表紙だけど、内容はわかりやすい。
この本はやる気を出すための方法について、心理メカニズムの説明に基づいて
思考レベル、感情レベル、行動レベルの3つに分けて整理している。
つまり、「思考が感情を作り出し、感情によって行動が整理される」というものだ。
突き詰めると、その人の考え方を変えることで、行動ができるようになる、ということだ。
この「考え方」について、「やる気が起きない」という現象を4タイプに分け、
タイプごとに陥りやすい思考パターンとその対策を提案してくれるのが、この本だ。
タイプは以下の4つ。
1.先送り型
・締め切りぎりぎりまで取り掛かれない
・やるべきことがあるのに、ついつい面倒がって他のことをしてしまう2.気分散漫型
・予定外の仕事が入ると気分が乗らなくなる
・イヤなことや楽しくないことを引きずってしまい、やる気がなかなか戻らない3.失敗回避型
・好奇心旺盛でやりたいことが次から次へと浮かぶが、どれも中途半端に終わる
・行動を起こす前から考えてしまって、不安や迷いを感じる4.燃え尽き型
・一生懸命頑張っていたのに、ある日突然やる気がなくなる
・今まで自分がやってきたことがどうでもよくなってしまう
僕のタイプは――。
3.の「失敗回避型」だ。
失敗回避が回避型の特徴として、
・次から次へといろいろなことに興味が湧いて1つのことに集中できず、
やる気が長続きしない
・資格取得、スキル修得といった自己啓発、あるいは収入アップや名声を得るといった社会的成功を目指すも最後までやる気が長続きしない
・本を読んだりセミナーに参加し、一旦はモチベーションが上がるものの、
あれこれ考えているうちにはじめの一歩が踏み出せないままにやる気が減少する
といったことが挙げられている。
これはかなり当たっている。むしろ僕そのものだ。
僕は周囲には多趣味な人間として知られている。
子供のころからやっていたピアノ、テレビゲームを中心として、旅行、絵を描くこと、パソコン、ヨガ、山登り、料理、お菓子作り、カクテル、心理学、英語、ボードゲームと、好きなことがたくさんある。
やりたいことまで挙げると、格闘技(キックボクシング、システマ)、作曲、スキューバダイビング、茶道、紅茶を極めると、きりがない。
この通り興味があることはたくさんあるけど、人前で語れるレベルなのはピアノ、テレビゲーム、絵を描くこと、カクテル、心理学くらい。
他のことは「興味があってかじった程度」で趣味と言えるかは怪しい。
もちろん教本を買ったり道具買ったりしたこともあるが、長く打ちこむわけでもなく、その気分になったらやるくらいなものだ。
これはもう、「次から次へといろいろなことに興味が湧いて1つのことに集中できず、やる気が長続きしない」そのまんまだ。
他にも、「資格取得、スキル修得といった自己啓発、あるいは収入アップや名声を得るといった社会的成功を目指すも最後までやる気が長続きしない」がとてもよく当てはまる。
僕は自己啓発本を買うのが好きで、大学はおろか、高校のころからよく読んでいた。
本の中で語られる「成功者の習慣や考え方」を目にし、実際に試してみる。
すると勉強や仕事がちょっと捗ったりして、「成功者のメソッド」に感激する。
でも、2~3日あるいは一週間程度は続けてみると、
あまりよくなってる気がしなくなったり、他に良い「考え方」が見つかったりして、
結局、「成功者のメソッド」は長続きしない。
こんな感じで、僕――「失敗回避型」は長続きしないのだ。
なぜ長続きしないのか。
長続きしない理由は本書ではこう語れていた。
「失敗回避型は、『失敗したくない』という思いが強いために成功の可能性が高そうなことに興味を示すが、他にもっと成功の可能性が高いものを見つけると、今度はそっちに興味が向いてしまうから」
うーん。確かにその通りだ。
僕は確かにいろいろなことに興味があり、ちょっと試してみたりもする。
試した時、ハマったり「思いのほかうまくいきそうだな」と感じたとき、
かなり本気になってやる。
でも初めの段階でうまくいきそうもなかったり、または途中でもうまくいく未来が見えない場合、あっさりやめてしまったりする。
これは勉強系で多いかもしれない。特に英語。
さらに本を読み進めると、「失敗回避型」の根本的な思考課題が紹介される。
それは、「自分の能力をフルに発揮していつか他人から羨まれるような成功をしたい」
と夢見ていることだそうだ。
なぜなら、「失敗回避型」は、自分には能力があって何でもできるという「自己万能感」を強くも持っているため、向上心が強い一方、失敗を許せないと無意識に思っているそう。
だからこそ、失敗せずに成功したいから、「自分の適性にあって」「効率よく成功できるもの」を探してしまうということだそうだ。
「失敗回避型」はどうすればいいの?
自己万能感ゆえに成功したいと思っているけど、同時に失敗もしたくないと思っている「失敗回避型」。この本では「やる気」を出す処方箋として「高度な専門性を持つこと」を挙げている。
高度な専門性を持つことで、自己万能感を満たすことができる。
じゃあその高度な専門性を身に着けるためにどうすればいいのかというと、「適性とかあれこれ考え過ぎずにとにかくやってみること」を挙げている。
じゃあ、「とにかくやってみる」ためには?
それは本書の中で書かれている、「失敗回避型が「やる気」が失うタイミングの5パターン」に気を付ければ大丈夫だ。
例えば「何かを始めるとき」、とか「情報を集め終わったとき」などタイミングごと陥りやすい落とし穴について書かれている。。
そのタイミングも細かく書かれており、「失敗回避型」の人だったら
「ああ~、この時こうすればよかったのか!」と感じると思う。
まとめ
モチベーションの方法は世の中にごまんとあるが、
タイプ別対処法について書いている本の中ではこの本が一番わかりやすいし、腑に落ちた。
「失敗回避型」以外にもあと3タイプしっかりと書かれている。
僕が失敗回避型だから詳細に紹介したが、別のタイプもしっかり解説されている。
「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」と孫子が言っている通り、
自分の思考パターンを把握すれば無駄なことで精神を消耗させずに済む。
梅雨のうっとおしいこの季節、何だがやる気が起きない人におすすめの本だ。
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